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起業後に訪れた3つの失敗談【3.セルフブランディング・方向性】

こんにちは。書家の根本みきです。

前回、前々回の記事【資金繰り・人付き合いの失敗談】に引き続き、【セルフブランディングと方向性の失敗談】をお話しします。
もし似たような境遇にいる方がいれば、少しでも参考になっていただけたら嬉しいです!

まだ前回までの記事をお読でいない方はぜひ合わせてご覧ください!

起業後に訪れた3つの失敗談【1.お金・資金繰り編】

起業後に訪れた3つの失敗談【2.人付き合い編】|NOと言えない自分

セルフブランディングと方向性の失敗談

独立後、本当に何から始めたら良いか全く分からなかった私は、とりあえず起業セミナーに参加し「ビジネス」というものを0から学び始めました。
誰かに指示されることはなく何もかも自分で決めていかなければならないので「何のために書道家をするのか」「誰に向けて活動するのか」「どのくらいの期間で何をしていくのか」…など様々なことを考えていくことになります。

独立してすぐは実績も経験値もないので、未来予想だけが頼りでした。
「こうかな?」「ああかな?」と考えては行動して、間違っていたら修正するしか手段はありません。

それを繰り返している中で、自分の方向性の舵を大きく切るきっかけとなった出来事に出会います。
それは、”書道家として”ではなく、“一人の女の子として”扱われてしまった経験です。

私は25歳の時に福島から上京と同時に独立をし知り合いはもちろん、お客さんは0の状態からスタートさせました。
怖いもの知らずの私は、周りに知り合いがいない事は全く気にしなかったのですが、実際お仕事をスタートさせてみると誰に何をすれば良いのか全く分からずSNSだけが頼りとなりました。

特にFacebookには一番力を入れていました。自分の作品や活動の様子を載せてみたりして、有難いことにポチポチとSNSからご依頼を受けるようにはなりました。
ただやはりそんな最初から上手くはいかず、預金残高が日に日に減っていく現実を見て常に不安と焦りで寝ることが怖かったのも覚えています。

そんな背景があり「もう、食べていくには手段は選ばず知ってもらうことが最優先だ!」と感じ、当時は自撮り写真も頻繁に投稿していました。笑
ただその頃(2015-2016)のSNSといえば「キラキラ女性起業家」が流行っていた時期で自撮りをする女性が多く、自分もそこまで抵抗なく載せていたと思います。

しかし、やはり自分の行動にはそれなりの結果も伴ってきますね。
私の「作品」に関心を持ったお客様ではなく「一人の女性」として興味・関心を持たれていると感じる事が多々ありました。

それは当たり前です。自分がそのような”見せ方”をしていたから。これは、だいぶ後になって気づいていくことになります。

とあるDMで男性から「根本さんの作品を頼みたい」とお声がけいただき、後日対面で打ち合わせに行ってみると、しょっぱな軽々しいボディタッチ。そして打ち合わせ中も仕事とは無縁の質問。帰り際には「またね」と頭をポンポンとされ、全身が震えるほど静かに怒りました。
ただ、この件では自分に非があると思うことができず「ただただ相手が悪い!」と自分の行動を省みることはしませんでした。

そしてその2年後、27歳の時。また同じような出来事に遭遇します。

「100万円の予算で、お店に飾る書作品を作って欲しい」と依頼が入りました。
そんな予算を提示されたのは初めてのことだったので「ひゃ…ひゃくまん!?もちろん頑張ります!」と二言返事で話を受けました。
自分にそのくらいの金額を提示してくれることがただただ嬉しくて、金額が大きかったので気もかなり引き締まりまったのを覚えています。

この件もやはり事前にお店の内装を確認してイメージを沸かせたかったので、直接現場に向かいました。
グリーン車のチケットまで手配してくださり、初めてのグリーン車で27歳の私は上機嫌で現地へと向かいました。(笑)

…しかし!現地に着くやいなや、すぐに違和感に気づきます。詳しくは省きますが前回と似たような経験です。ただこの案件も本気で仕事がしたかったので、違和感を無視して打ち合わせや現地の確認に集中していました。
関東からかなり離れていたので、その日は現場とその周辺の地域を見て回ったりして丸一日を使いました。

そしてやっぱり今回も帰り際。明らかに仕事とは関係のない言動で、もういてもたっても居られず、すぐに新幹線に乗り込みました。

その帰り道、悔しさと怒りが込み上げてきて震えながら泣きました。
その後、不快な感情は3日間も引きずりました。そのくらい悔しかった。

もしかしたらその人は本当に100万の予算があって依頼をしたかったのかもしれません。でもたとえ大金を包まれても、もう書く情熱がない。お金だけで私は自分の感情を押し殺してまで良い作品なんか書けっこない!と、その後その案件が叶うことはありませんでした。もし書いたら、その作品には嘘がある。そう思いました。

この二度目の出来事で、やっと自分にも非があったなと気づくことになります。
「自分がそういう見せ方をしているから、そういう人が寄ってくるんだ。」と。「引き寄せの法則」ですかね。

そして、この悔しい気持ちをは絶対無駄にはせず、今後に活かそうと決意。
自撮りはもちろん、顔出し投稿も控えるようにしていきました。載せるのは作品と活動の紹介、考えや気づきなどの内面を投稿するようにしていきました。
その後は明らかに出会う方々の質が変わっていき、大手企業さんからのご依頼もいただくように変わっていきました。

以上、これがセルフブランディングの失敗談です。
ただいつもお伝えするように失敗談とは言え、今の自分になる為に必要なステップだったと思っています。
やっぱり自分にとって要らないことを知らないと、本当に必要なことも見えてこない、そう感じました。

今でも、今の自分の向かう方向性が正しいか・正しくないか、なんてものは分かりません。
「これでいいかな…?よし、ひとまずこの方向性でいってみよう!」と試行錯誤の日々です。

多少の浮き沈みはあれど、一日一日自分が更新しているのは確かだと自負しています。そういう自分、人生でありたいからです。

「これが私の道なんだ!」という答えは一生見つからないかもしれませんが、これからも失敗を経験しながら、自分が目指す自分らしい人生を歩んでいきたいと思います!

以上で【起業後に訪れた3つの失敗談】は終わりになります。失敗談はもちろんこれに尽きないので、そのうちまたブログにします!笑

最後までお読みいただき、ありがとうございました✩

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