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起業後に訪れた3つの失敗談【1.お金・資金繰り編】

こんにちは、書家の根本みきです。

私は2015年に故郷、福島県から上京と同時に書道家として独立をしました。
様々な経験を積み、今年で8年目に突入しています。

今日はこの8年間で「特に印象に残っている失敗談」について述べていきたいと思います。

なぜこの記事を書くかと言うと、SNSなどネット上に投稿する記事は「成果物」や「笑顔の写真」が多く、いつもポジティブで順調そうに映ってしまいがちなので、個人ブログではあえて普段表に出さない本音やリアルをさらけ出していこうと思ったのがきっかけです。SNSではなく、自分のホームページなら書きやすいなと思いまして。

表に出る時は、比較的元気に活動するようにしているのですが、常日頃から前向きでハッピーかと言うと、決してそんなことはありません。
むしろ頻繁にネガティブ思考に陥っています。(笑)
ただ、個人的にネット上にネガティブな投稿をするメリットはないと思っていて、(それって誰得?となるので)マイナスな感情は、ネットではなくノートに手書きで書いて整理しています。

ただ今回はあえて私の失敗談を記事にすることで、もし同じような境遇にいる方がいれば少しでも励みとなってもらえたら嬉しいです。

独立後、特に印象に残っている失敗は「お金」「人間関係」「セルフブランディングと方向性」の3つです。記事を分けて一つづつお話ししていきます。

1.お金(資金繰り)の失敗談

書家として独立する前の私の前職は「フリーター」で、独立するためにアルバイトで200万円の開業資金を貯めました。
私は起業の「き」の字も知らなかったので、その200万円の使い道を何も考えないままお金だけを握りしめて上京し独立をしました。

そこからと言うものマネーリテラシーが皆無だった私は、とにかく「これは必要だな」と思ったものには惜しみなく次々とお金を使いました。
起業セミナー、ホームページの立ち上げ、名刺やパンフレットの作成、交流会への参加、パソコンと仕事用のスマートフォン、事務所家賃…などなど

加えて住居は、大都会東京の地価を知らずに初めから中央区にある「1K10万円」の賃貸に住みました。(笑)
「家賃がちょっとだけ高いところに住めば、きっと死ぬ気で働き稼げるようになるだろう!」と本気で思っていたからです(笑)
このやり方は、自己啓発本にも書かれていたので安易に信じてしまいました。既に軌道に乗っている人や、ある程度の収入の見込みがある人であれば、この考えは役に立つかもしれません。
でも起業したてで何のキャッシュフローも立てられていないフリーランス1年生がすることではなかったなと今では冷静に思います。(笑)単純に毎晩、不安おばけに襲われるだけです。笑
実際、寝る間も惜しんで死ぬ気で働きましたが、収入が出費を上回ることは先のまた先の話でした…

起業後は早く軌道に乗りたかったので、遊ぶ時間を減らしたり無駄に物を買ったりはせず、いわゆる「浪費」はしていなかったと記憶しています。
ただ浪費はなくても収入が一向に上まらない為、当然日に日に預金通帳の残高が減っていき、たった4ヶ月程で開業資金200万円は手元から無くなっていきました。
預金残高「20,000円」を目にし背中がぞっとした感覚は、今でも鮮明に覚えています。
その直後は「え、待って。家賃払えんくない😀?てか、高校時代より今お金ないやん私!」と、ちょっと面白ささえ感じましたが(笑)

この辺りで、今でこそ「あの時、こうしておけば良かったな」と思うことをまとめてみます。

・開業資金は一気に使わず、収入の見込みやお財布と相談しながら少しづつ必要経費を使うべきだった
一人で考えず、信頼できる人やお金の専門家さんなどに相談しながらやり繰りしても良かった。
声を上げていいなら……義務教育からお金の授業を取り入れてほしかった!お金の使い方は社会に出てからとても重要となってくるのに、貯金することが良しとしか知らなかった…。

・仕事用のスマホは不要だった(プライベート用と分けずに1台で十分)
見栄もありました。(☜反省) あとは、何となくプライベートと分けることでメリハリが付いたり便利になるかと思いましたが、私の場合はただのお荷物になって終わりました。

・見栄を張らず背伸びをせず、起業したては身の丈にあった場所に住むべきだった
毎月の固定費となる家賃は最も大きなウェイトを占めるので、ここは冷静に自分のお財布事情と向き合うべきだった。また自己啓発本に書かれている「こうすればよし!」みたいなアドバイスも鵜呑みにしないのも大事。自分には自分に合った生活水準、生き方や働き方があるので、よーく考えるべきだった。

あと、もし私が8年前に戻り同じ状況だったとしたら、最初は片手に職を持ちながら起業しても良かったのかな〜とも思います。
もちろん、専業だけで食べていくという心意気も間違いではなかったのですが、リスクヘッジしておくのは精神的に救われるかと思います。
本当に、お金の不安が全てのパフォーマンスを下げるのだと身をもって知ったので…

ただ、今となっては、あの時これらの決断をしてきたことが失敗だったとは思っていません。
むしろ、私にとっては必要な経験で通るべき道だったのかなと思っています!
なので失敗談は失敗談ですが、今ではあの時の失敗が今に活かされているので、むしろ成功に塗り替えています!笑

ちなみに開業資金が尽きたあとはアルバイトをしたり、人からお金を借りたり人に甘えたりして生活を繋いでいきながら、書道家としての仕事を軌道に乗せていき、今では専業一本で生活できるまでになりました。
私は人に甘えること頼ることが苦手なので、一刻も早くその時期を抜け出したい一心で仕事の感覚を掴んだり、仕事を覚えていきました。
嫌だったからこそ「本気」が出せたんだと思っています。嫌のエネルギーって、好きより強いのかもしれません(笑)

何でもそうだと思いますが失敗は誰でも避けて通ることはできず、道が二手に分かれていたとして、どちらを選択しても失敗と成功する確率は平等、50:50だと思います。
リスクヘッジをしておくことは大切ですが、それでも上手くいかない時は上手くいかない。それが自然だと思います。

なのであまり失敗することに対して恐れずに、むしろ失敗しないと成功もないぐらいのマインドが大事なんじゃないかと私は思います!

それでは次回、「人間関係での失敗談」について記事にしていきます。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

書家 根本みき