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書道家になるには?|お仕事にする為に私がしてきた7つの行動

こんにちは、書家の根本みきです。
今回のテーマも活動していてよく聞かれることで、特に書道をお仕事にしたい方からよく質問をいただきます。

“書道家”と一口で言っても書道をお仕事にする人や、お仕事には結びつけず展覧会活動をする人など、働き方から流派など様々です。
この記事では主に、”書道家をお仕事にするために私がしてきた事”について述べていきます。

私もまだまだ道半ばの身ですが、かれこれ独立から7年継続できているので、私なりにお伝えできることをお話ししていきます。

資格は必要?

A.不要です (と言うより、ありません)

正直、名乗って活動してしまえば今日からあなたも書道家です!(笑)

「師範を持っていなきゃいけないんじゃないの?」と思われる方がいるかと思いますが、全然そんなことありません。ちなみに私は師範免許なく活動しています。正確に言うと、今も師範免許取得を目指しつつ活動しています。

なぜ師範免許がそこまで重要ではないかと言うと、所属する会によって師範免許を取得できる期間(早さ)がバラバラだからです。
早いところだと2年もしない内に取得できる会(団体)もあれば、10年以上かけてやっと師範を取得できる会もあります。
国で定められている資格なら基準は一定数存在しそうですが、その団体別に基準が違うので、いわゆる師範の明確な基準はあってないようなものだと言えると思います。

スポーツや勉強と同じで、たとえ師範を取ったとしてもそこで満足してしまえば、技術や感覚は少しづつ鈍り、衰えていきます。
逆に師範を持っていようがいまいが、練習し続けていれば日々成長していきます。
また、今は”デザイン書道家”や”アート書道家”といったように、従来の書道家にはない活動をしている方も増えてきています。

師範免許があるなしに関係なく書道をお仕事にするために大事なのは、
“お客様に満足していただけるサービスや作品を提供すること”
これに尽きると思います。

ただ、一般的に師範免許を持っていると信頼に繋がることもある為、取得を目指すのもありだと思います。

起業前に何をすれば良い?
A.机に座りあれこれ考えるのをやめて、一歩外に踏み出しましょう!

これ、ふざけてないです。真面目に答えています。(笑)

結論、誰でも成功できるやり方やルートは存在しません。そして、人には人の心地よい働き方があります。
計画、準備、行動…など全て、人によって”合う合わない”の特性があるからです。もしあったら今頃みーんな成功しています。自分で考えて行動して、見つけていくことしか方法はないです。私もまだまだ試行錯誤、模索の日々です。

参考までに、私が起業前〜起業後1年間でとった行動をまとめると…

1.「私は書道家になる!」と周りに宣言した
2.開業資金をアルバイトで200万円貯めた
3.とりあえず何の準備も知識もなく開業届を出した(笑)
4.起業セミナーに参加した(5つくらい)
5.とにかくSNSで人と繋がり発信しまくった
6.すぐにホームページを立ち上げた
7.寝る以外のほぼ全ての時間を仕事へ回した

…です!1から補足していくと、

1.「私は書道家になる!」と周りに宣言した
それまで働いていた職場で関わっている人ほぼ全ての人に「私は、書道家になる!」と宣言していました。(海賊王になる風に。笑)
これで何が起きたかと言うと、「書道家で大成功してくる!」とめちゃくちゃビッグマウスを叩いてしまったので後に引けなくなりました(笑)
ある種、そうせざるを得ない環境を自分で作っていました。前に進むしか道が用意されていないのは強力です。逃げ道がないので(笑)ただこれは起業後、心が折れそうになった時にも役立ちました。ビッグマウスだった自分に恥を掻きたくなかったのです。笑

2.開業資金をアルバイトで200万円貯めた
起業の”いろは”を一切知りませんでしたが、お金は必要になってくることだけは知っていたので(笑)ざっと200万円貯めました!
お金の使い方を知らなかったので、すぐになくなりましたが…(小声)←この失敗についてはまた別の記事にします

3.とりあえず何の準備も知識もなく開業届を出した
本当に社会というものを右も左も分からない20代前半の小娘だったので(笑)、とりあえず税務署に行って開業届を提出しよう!と個人事業主の屋号を決めてスタートさせました。この瞬間から起業したことにはなり、私の書道家人生が始まっていきます…

4.起業セミナーに参加した(5つくらい)
まず、私の師匠である高宮暉峰先生が主催する「書道家のための開業セミナー」に参加しました。
先生は今でも書道家を生業とするためのセミナーやオンラインサロンをやられているので、1から学びたい方はおすすめです!
書道のはな*みちホームページ
その他に、女性のための起業塾に1年間通学したり、1日の単発で受講できるビジネスセミナーに参加したりしました。起業セミナーにかけた金額はおそらく70万円程だったかと思います。起業セミナーのほか、異業種交流会などにも積極的に参加し名刺を配っていました。

5.とにかくSNSで人と繋がり発信しまくった
人脈は0、営業スキル皆無の私は、とにかくSNSで自分が書いた作品や日々の活動を写真付きで発信していました。
それを続ける中で、SNS上ではありますが作品や活動に興味を持ってくださった方との繋がりが広まり、ご依頼をいただく機会も少しづつ増えていきました。SNSには本当に助けられ、この時代に起業できたことはとてもラッキーだったと思っています。

6.すぐにホームページを立ち上げた
SNSの発信のほか、私はすぐに自分のホームページを立ち上げました。
役割としては主にSNSで活動の発信、ホームページを問い合わせの窓口とし、言い換えてみればホームページは自分のオフィス、SNSは交流会のようなイメージです。
正直、書道家に限らず今の時代は、ホームページを作らなくてもSNSだけでも運営できている方が沢山いらっしゃるので、必ずしも必要かと言うとそうでもありません。ただ私の肌感として言えることは、企業さんからの問い合わせが増えたので、信頼に繋がるのだと思います。

7.寝る以外のほぼ全ての時間を仕事へ回した
起業した瞬間から生活習慣がガラッと変わりました。やっぱり自分でお仕事もお金も生み出さなければならないので、遊ぶ時間は減らしました。
休日と平日の境界線がなくなるので、起きている間の殆どは仕事のことを考えていたと思います。
でも、一日でも早く波に乗りたかったし大好きな書道を仕事にしたので、そのこと自体は全く苦ではありませんでした。
ただ、サラリー時代よりも仕事しているのに、全くお金にならない2年間は中々の修行でした。(笑)
開業資金200万円が尽きた時には、アルバイトをして凌いでいた時期もあります。この話はまた後ほど…

最後に…

ざっと起業前〜起業後1年間でしてきた行動についてまとめてみました!
この時期は、特に私の人生の中でも濃ゆ〜い時期だったので鮮明に覚えています。

序盤でお伝えした通り、人には人の心地よい働き方があります。
私のやり方ははあくまで私だからできたことで、他の人のやり方でやっていたら今は続けられていないかもしれません。

自分の心地よい働き方を見つける為にも、やはり失敗が欠かせません。
失敗を経験するから、自分の向き不向きに気づけるし、洗練されていくのだと思います。
今「自分はこういう人間だから」と頭で思っていることも一人の自分ですが、実際に行動してみると頭で考えてた自分とは別の自分がいることに気がつけます。この気づきをスルーせずに取り入れて、自分らしい自分だけの書の道を切り開き歩んでいける事が、その人にとっての成功なんだと思います。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!もし質問があればお問い合わせフォームか、SNSのDMからメッセージいただけると嬉しいです。

ではまた次回の記事で。(^^)

書家 根本みき