1. HOME
  2. 書の旅
  3. 書道家と書家の違いは何?|肩書きよりも大事なこと

書道家と書家の違いは何?|肩書きよりも大事なこと

こんにちは、書家の根本みきです。

…と自己紹介をすると、「書家と書道家の違いは何ですか?」とよく聞かれます。
私は肩書きに重きを置いていないので毎回「そんなに変わらないです」と言ってきましたが、あまりにも頻繁に聞かれる為、記事にしてみることにしました。

とは言え、すでに二つの違いを述べている記事は複数存在しているので、ここではどちらの肩書きも使い活動をしている私が思うことを書きます。
(あくまでこの記事は私個人の見解なので、名称の違いを詳しく知りたい方は別の記事をオススメします)

結論からお話すると…
書道家・書家の肩書き自体に違いがあると言うより
「その人が書道で何をしていて、どういう人なのか」というその「人」にこそ、違いや価値があると思っています

一応手短に、一般的に言われている肩書きの違いを述べておきます(wiki参照)

書家…書における高度な技術と教養を持った専門家のこと、古典作品に根ざした書を用い書壇や書流に属す人
書道家…書の道に属す人。書道パフォーマンスをするなど、書家よりも活動の幅は広い。(自由度が高い)

とのこと。
ここで思うのですが… えっ、線引きどこ??ってか、誰が決めたん?です。(笑)

書家だから道に属していない訳でもなければ書道パフォーマンスをしないわけでもないし、書道家だから古典書道を勉強しない訳でもありません!

要は書道家・書家、それぞれの中身に大きな違いがあるのではなく、ただの名称の違いに過ぎないと感じます。
活動内容に明確な線引きはありません。

私のお話にはなりますが、両方の肩書きを使っている理由は「自分が何をしている者なのか、人に分かりやすく伝える為」です。
実際、書家よりも書道家の方がピンとくる方が多いようです。確かに「書」と言うより「書道」と言った方が伝わりやすいですよね。

肩書きについては書家に限った話ではなく、その人が何をしているのか人に分かりやすく説明するための社会的な地位や称号・単語に過ぎず、肩書きそのもの自体に価値はあまりないと思っています。
これはお金と一緒で「使わないとただの紙切れ」と言われるように、ただ自分の名前の前に置いただけでは、ただの単語に過ぎないと感じます。

肩書きがその人を価値づけるのではなく、
その人が肩書きを借りながら、その人自身に価値を付けていくものだと思っています。

肩書きを始め地位や名誉など、良くも悪くもその単語だけで人を判断してしまう力があるから、もっと解像度を上げて中を見ることが大切だなと。

ちなみに…、私が主に「書道家」ではなく「書家」を使用している理由は”ただなんとなく”です(笑)
もちろん「書道家です」と言うこともあります。実際、そのくらいです。

ではでは、また次回の記事もお楽しみに!