筆文字のご依頼|料金、相場、提案枚数について|筆文字原画が納品データになるまで
こんにちは、書家の根本みきです。
今回は、よく質問をお寄せいただく「筆文字のご依頼から納品までの制作フローと、料金、ご提案枚数」について1本の記事にまとめていきます。
筆文字の制作依頼を検討されている方は、ぜひご参考いただければ幸いです。
そもそも、誰に書いてもらえばいい?
まず初めに「誰に書いてもらうか」を決めるところからだと思います。
結論からお話しすると、ご依頼主さんの好みで、作家を選ぶことが一番です。
今の時代は書家に留まらず、デザイン書道家や筆文字アーティストなどと肩書きも幅広くなり、沢山の選択肢が存在しています。
また、作家個人のホームページやSNSの他、ランサーズやココナラ等には数多くの作家が登録しているので、そちらから見つけるのも一つの手段です。
技術や書の基礎をベースとした本格的な文字を求めるなら書家、個性的でポップなデザイン性ある文字を求めるならアート書道家や筆文字アーティストといった具合が選ぶポイントかと思います。
ただ、「うまい、へた」の基準よりも、クライアントさんの想いやイメージを汲み取り、形にしてくれそうな作家さんを選ぶことも大切な要素だと思います。
あとは「文字の雰囲気」も大切ですね。力強い印象を与えそう、柔らかい印象を与えそう…など、ご依頼主さんの店名や商品名のコンセプトと、その作家が書く文字の雰囲気がマッチしているかも判断基準の一つだと思います。
筆文字のご依頼から納品までの流れ
ここでは私がココナラなどのプラットフォームに登録していない為、私自身が普段行なっている制作フローについて記事にさせていただきます。
下記、ご依頼から納品までの流れです。その後に納期、ご提案枚数や料金相場について詳しく述べていきます。
1、お問い合わせ
2、ヒアリング、お打ち合わせ(メール・電話・オンラインミーティング・対面等)
3、お見積もりの提示
4、制作費用のお支払い
5、制作着手
6、デザインのご提案、修正希望があれば書き直し
7、デザイン決定
8、データ作成(jpg,png,aiにて作成)
9、納品(データ納品or原本納品)
10、額装ご希望の場合は表装後に作品を発送
<納期について>
ご依頼から納品まで通常は制作時間に余裕を持たせ、2週間のお時間をいただきます。スケジュールの調整が可能な際は、お急ぎ制作で最短1〜2日も可能です。
最短1日でも書くことはできるのですが、なぜ制作に時間の余裕を持たせたいかというと理由は2つあります。
1、ご依頼が重なっている場合があり、順番に制作を進めている為
2、日を分けて制作に取り掛かり、納得のいくまで制作をする為
お急ぎ制作の場合、スケジュールを調整する必要があるため、お急ぎ料金として制作費用の10%の加算をお願いしております。
<提案枚数について>
私の場合は、最低でも3案はお約束させていただき、3案以上納得のいくデザインが仕上がった場合、全てご提案させて頂いております。
その中からお好みの1枚をお選びいただきますが、もしご納得いただけない場合は1回のみ無料で書き直しを承っております。
2回目以降の書き直しについては、お客様と私との間でイメージの再共有が必要となってくるため、デザインや料金など改めてご相談となります。
制作料金と相場について
料金は作家や文字数、使用用途によって変動する為、決まった金額がある訳ではありません。
ココナラやランサーズなどに登録されている作家さんの相場はおおよそ5,000円〜100,000円くらいです。
フリーランスなど個人の作家に依頼する場合は、30,000円〜300,000円程で、料金はご依頼内容によります。
有名な作家に依頼する場合はもちろんこの限りではないので、あくまで目安としてご参考ください。
おまけ|デザイン原本がデータになるまで
最後に、私が手掛けさせて頂いた筆文字デザイン(本記事トップ画像「鮑の姿煮」)の、スキャンデータから実際に商品に印字されるまでの過程をお見せします。ちなみにこの波の墨絵も描いているので併せてご紹介します。
・筆文字・墨絵スキャンデータ(無加工状態)
この時点では、和紙の繊維や凸凹による明暗があります。
・納品用筆文字・墨絵データ(加工後)
和紙の繊維や明暗を取り除いた上でコントラストを付けるなどして、文字や形をくっきりさせていきます。
・完成品
まとめ
以上、筆文字の依頼にあたるポイントや、提案枚数、料金相場についてご紹介しました。
また、私自身がこれまでに納品してきた作品は他にもたくさんあるので、是非お時間がある方はご覧頂けたら嬉しいです!
最後までお読みいただきありがとうございました!またブログも更新します★