書の旅in福島〜相馬市編 (31/59市町村)〜
11月旅、初日の続きから。
これまでのバックナンバーは記事下部に掲載しているので、併せてご覧いただければ嬉しいです。
新地町のお隣まち「相馬市」を歩きました。
最初に向かったのは「伝承鎮魂祈念館」。
東日本大震災前後の風景や地域の催しの写真、震災当日の映像記録などが展示されています。
あれから8年経った今でも写真や映像を見ると、その時の記憶が鮮明によみがえって来ます。
私は当時、海からは離れた位置にある郡山市にいたので津波の状況は映像でしか見たことがありません。
けれど、同じ県内で、こんなにも近いところで、
思い出ある海が恐ろしい生き物のように町を飲み込んでいく姿は、あまりにも衝撃的で言葉を失っていました。
経験したことがないから、酷かったという想像しかできない。
けれど、今こうして幸いにも生かされている私達にできることといえば、
犠牲になった方々の命を無駄にしない為にも、
二度と同じ過ちを繰り返さぬよう、伝え続けること
だと思っています。
人は忘れてしまうから、同じ過ちを繰り返す。
震災・津波を経験した人が、これからの時代に伝え続けなければ、
東日本大震災の記憶がない、経験がない子供達は、同じ被害に遭ってしまうかもしれません。
ようやくここまで進んで来ている復興に、
また途方も無い時間とお金、労力をかけることだけは絶対に避けたい。
明るい未来を創り、豊かで平和な暮らしを育む為に、
震災で得た教訓を発信することは大切なことだと思います。
興味がある方はぜひ一度、「伝承鎮魂祈念館」に行かれてみてください。
久しぶりに震災時の状況を目にし、胸がジーンとなりました。
自然の力は偉大。人間の手ではとても覆いきれない。
でも自然災害と呼んでいる災害は、果たして自然に起こったものなのか、疑問を持っています。
水も空気も食べ物もないと生きられない私たち人間。
そんな私たち人間が、普段から自然を大切にして生活しているか。
後からでは遅いのです。
何か起きる前に、今からできることをしていくべき(見直すべき)だと思います。
これ以上、自然を汚染し、壊してはいけないと思う。
決して人間が偉いわけではない。
人間だけが暮らしやすい環境を作るのではなく、
動物も緑も水も、自然がみな心地よく呼吸ができる環境作りが大切だと思う。
人間の私達が「自然とどう向き合い共存していくか」を考えさせられる、きっかけにもなりました。
……つい、熱くなってしまいました。。(汗)
自然について語り出すと止まらなくなるので、この辺で…
(個展でこの想いを書にしたためるとします)
話題を変え、日付と所変わって、
次の日の早朝、「相馬中村神社」に向かいました。
相馬といえば、国の重要無形民俗文化財に指定されている馬のお祭り「相馬野馬追」が有名です。
相馬野馬追は3日間に及ぶお祭りです。
1日目:「御繰り出し」「出陣式」が行われる。
2日目:本祭り。「甲冑競馬」「神旗争奪戦」が行われる。
3日目:野馬懸(のまかけ)と呼ばれる神事が行われる。
相馬中村神社では、1日目の出陣式が行われる神社でもあります。
(※野馬追については次回の「南相馬市編」でお伝えします!)
境内は澄んだ空気で、神聖な雰囲気を感じられました。
寒桜と朝露が綺麗。雨の日ならではの光景。
こういう小さな美しさは普段からあるはずなのに、なかなか見つけられていないな〜。
旅は、自然の美しさにも気づけるいいきっかけにもなっています。
「馬」を祀る神社なだけに、手水舎(ちょうずや)や、
階段の手すりにもお馬さんがたくさんいらっしゃった!!
御朱印も、期待通りのお馬さん^^
自分が午年なだけに、かなり嬉しい!ご利益ありそう♪
御朱印もいただけたことで、つづいて南相馬市へ移動します。
つづく……
書家 根本みき